「ニキビ治療の切り札」とまで言われている薬があるのはご存知でしょうか?
一般的なニキビ治療薬は「塗るタイプ」のものがほとんどですが、この治療薬は内服薬なんです。飲むタイプのニキビ薬とは珍しいですよね。
塗るタイプのニキビ薬には、ニキビを改善するという効果が期待できる反面、様々なデメリットもありました。
この飲むタイプのニキビ治療薬は塗るタイプのデメリットをカバーしつつ、ニキビに効果を発揮するという優れもの!
ゆえに「ニキビ治療の切り札」と呼ばれているんです。
「その名はロアキュタン!」
今回はニキビ治療内服薬「ロアキュタン」について詳しく解説します。効果だけでなく危険度についてもお伝えしますので、ニキビ治療の参考にしてください!
ロアキュタンのニキビへの効果?ニキビの再発が激減!?
ロアキュタン(別名:アキュテイン・ロアキュテインなど)とは症状の重いニキビや難治性のニキビの治療に用いられる内服薬(飲み薬)で、一般的なドラッグストアでは販売されておらずクリニックなど一部の医療機関で購入できます。
日本では保険適応外の薬ですが、欧米をはじめ全世界で「ニキビ治療の切り札」として頑固なニキビの治療に使用されているんです。
ロアキュタンの特徴は、なんといってもその効果の高さで、「ニキビに対する有効率は98%以上・再発率は30%」となっています。
この有効率98%という数字がとても高いのは納得していただけると思いますが、
「再発率が30%って…再発しすぎじゃない!?」
とお思いの方もいらっしゃるのでは?でも、この数字…決して高くはないんです。むしろ「最も再発率の低い薬」と言える数字なんです!
治療が終了した後、新しいニキビの数が「治療前の3分の1以上」に戻ることを再発と言います。
ニキビの原因は「過剰に分泌した皮脂が古い角質と混ざって毛穴につまり、そこに雑菌が繁殖すること」ですよね。
一般的なニキビ治療薬の場合、ニキビの原因となる菌を殺菌剤を使用して減らすことでニキビを改善していきます。
ですから、薬の使用をやめると、また菌が増えてしまいニキビが再発する可能性が高いんです。ですが、ロアキュタンの場合は違います。ここのところを詳しく説明しますね。
皮脂腺を退縮させる作用
ロアキュタンには「皮脂の分泌を抑える」のではなく、「皮脂腺を退縮させる作用」があります。
ニキビの原因となる菌は毛穴や皮脂腺に潜んで増殖していきますが、皮脂腺が退縮することで住処が奪われることに。
そして、皮脂の分泌量が減ることで菌の餌も減ることになり、結果として菌の数が減る=ニキビができにくくなるというわけです。
細胞を正常化させる作用
ロアキュタンには細胞を正常化させる作用があり、 「皮脂腺細胞を正常化させることで皮脂の異常分泌を抑える」 「皮膚細胞の正常化によって毛穴詰まりの原因となる皮膚の異常な角化を防ぐ」 といった方法でニキビの原因を解消していきます。
つまり、ニキビの原因となる皮脂の過剰分泌を「皮脂腺の退縮」「皮脂腺細胞の正常化」という2つの作用で改善することができるということですね。
古い角質詰まりは「皮膚細胞の正常化作用」によって改善され、雑菌の繁殖は「皮脂腺の萎縮」によって阻害される…
つまり、ロアキュタンは「皮脂の過剰分泌の原因」「古い角質詰まりの原因」「菌が増えてしまう原因」をそれぞれ取り除く=ニキビができる環境を根本的に排除するという作用を持っているため、再発率が低いということなんです。
ニキビ用の塗り薬とロアキュタンの違いは?
なんだかとっても素晴らしいニキビ治療薬だということはなんとなく分かっていただけたのではないでしょうか?
ここでもう一つ、「更に素晴らしいメリット」をお伝えします!
一般的な塗り薬タイプのニキビ治療薬を使うと「顔に赤みが出る」「皮剥けが起こる」「痛みやかゆみが伴う」「刺激を感じる」などの副作用・随伴症状が起こる場合があります。
これは塗り薬に配合されているピーリング成分や殺菌成分によって起こるもの。
例えば、ピーリング成分をニキビに塗ることで半強制的にお肌の代謝を促してニキビを解消していくのですが、その過程で一時的に赤みやひりつきが出てしまうんですね。
治療中とはいえ、一時的にニキビが悪化したかのように見えてしまうのはかなりストレスになってしまいます。
ですが、ロアキュタンは内服薬ですから、皮がボロボロ剥けて痛みやヒリつきを感じるということはほぼありません。
ですから、「ストレスを感じずに治療を続けることができる」というニキビで悩む方には嬉しいメリットがあるんです。
ロアキュタンの危険性とデメリットについて?
もうこれは使うしかないでしょ!とウキウキしてしまう程理想的なニキビ薬ですが、危険性についてはどうなんでしょう。
うん、残念ながら3つのデメリットがあることもお伝えしなければなりません…
ロアキュタンの副作用について
まず、妊娠中・妊娠の可能性がある方は服用してはいけません。ロアキュタンには「催奇形性」があります。また、頭痛・目のかすみ・めまい・吐き気の他、うつなどの精神疾患も稀に生じることがあると報告されています。
ロアキュタンは保険適応外…
世界中で使われていてニキビ治療で大きな成果を出しているロアキュタンですが、日本ではまだ認可されていません。未認可の理由としては、上記の副作用の問題があります。
残念ながら「ニキビは大きな病気ではない」と軽んじられているため、催奇形性などの副作用がある薬の認可はされない傾向にあるのです。そのため治療費は実費となり、一般的なニキビ治療よりも高くついてしまいます。
お肌が乾燥しやすくなる…
ロアキュタンは皮脂を萎縮させる作用があるため、皮脂の分泌量が減ってしまいます。そのためお肌が乾燥しやすくなるというデメリットが…
薬を服用している間は、いつも以上に保湿を心がけることで服用を継続することができますが、医師としっかり相談して服用していくことが大切です。
いかがでしょうか?
ニキビ治療の切り札として世界中で使われているにはやはり大きな理由があるのですね。
もちろんロアキュタンを使えばニキビが一生できなくなるというわけではありませんし、金銭的な問題・副作用の問題もありますが、使用を検討するには十分な根拠のある薬なのではないでしょうか!